282.北海道)一発試験 体験記(力作)  
大型自動二輪免許取得への道のり(Rindさん作)

表紙
第一章 きっかけ
第二章 準備開始
第三章 受験の申請(却下)
第四章 講習会1回目(二推第1段階)
第五章 講習会2回目(二推第2段階)
第六章 受験の申請(受理)
第七章 試験第一回目
第八章 講習会3回目(大試乗会)
第九章 試験第二回目
第十章 講習会4回目(二推第2段階)
第十一章 試験第3回目
第十二章 まとめ

第三章 受験の申請(却下)

 ライディングスクールの3日前、大型自動二輪はどうやって試験を申し込むのかという、これまた重要な事に気づき、試験場に質問する。試験は火曜の午後と木曜の午前と午後に実施。予め申請書類を提出してもらい、その時受験日を決定する。申請は平日しか行えないらしい。あと、申請してからすぐには受験できないらしい。一週間か10日後になるようである。これは、結構大変だなあ。ライディングスクールにいっても忘れてしまうじゃないか。ということで、少し焦る。

 次の日、焦りから平日に試験場へ受験申請しに行く。スクールが終わってからすぐに受験しようという考えである。写真などを用意して、会社を抜けだし列車、バスを乗り継ぎ、試験場に到着。さて、どの窓口に行けばいいのかなと見渡し、適当な窓口に聞いてみた。
「大型二輪を受けたいのですが・・・」
「では、あっちの奥の方へいって聞いて下さい」
「用紙はどこにあるんですか?」
「用紙もみんなそこにあります」
なんて愛想の無い対応なんだ、ったく。そして奥の方に行くと、「技能試験係」と書かれている部屋があった。そこは窓口ではなく、完全に試験場職員の執務室である。しかも、配置は完璧なお役所パターン・・・。中に入るが、誰もなんにも言ってこない。

「大型二輪を受けたいのですが」
努めて丁重に話を切り出す。
「ん〜。個人で受けるの?」
「はい」
「練習してるの?」
練習はこれからです。とは口が裂けても言えないので、
「一応・・・」
と曖昧に答える。
「簡単には受からないんだよ。わかってる?」
「はあ、わかってます・・・。」
「練習もしないで受けて、恥ずかしい結果にならないようにしてよ。」
ここでさすがに反撃した。
「あの〜、受けちゃだめだってことを言いたいんですか?」
そうしたら
「いや、そんなことないけど・・・」
といって、やっと黙った。しかし、やっぱり言われたか・・・。2、3年前に、中型を一発で受験しようと電話で聞いた時と同じことを言われた。まあ、それはだいたい予想はしていたが、最後の言葉はかなりキレそうになった。「恥ずかしいのは俺の勝手だ、あんたに迷惑かける訳じゃない。手続きが面倒ならそう言え。そのかわり出るとこまで出てやるからな」と言いたかったが、ここは我慢する。ちょっとして
「じゃあ、この用紙に書いて」
と言って、用紙を出してきた。用紙を受け取ろうとしたとき、
「事前審査は?」
と聞かれたので、
「まだ、なにも・・」
「じゃあ、事前審査からだね。試験の前日に来てもらわなきゃだめだ」
「事前審査だけ受けに来なきゃダメなんですか?」
「そう」
「あの〜、今度のライディングスクールを受けようと思ってるんですけど・・・」
「スクール?ああ、ニスイのね」
「あれ受けると事前が免除になるんですよね」
「そうだけど、それならそれ受けてからきてよ。ニスイで発行する証明書があるから、それもって来なきゃ、今申請してもダメ」
「わかりました。受けてからまた来ます」
用紙にあらかじめ記入しておきたかったので、
「あ、せっかく来たんで、用紙だけもらっていってもいいですか?」
「それはできないね」
なんで?も〜、しょうがない。
「わかりました。じゃあ、出直して来ます」
と言って、その場を立ち去ることにした。結局、全くの無駄足になってしまった。試験場からは帰るバスはしばらく無く、脱力感いっぱいのまま、結構遠い大きな通りまで歩くことになってしまった。その時に、ああ、ニスイとは二輪安全運転推進委員会ことだったんだ、ということに気付く。まあ、取りあえず日曜日それに行くしかないか。ということで落ち着いた。
[1999/07/02]
         
 
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